公認心理師試験対策の産業・統計の練習問題の中間解析結果

7/3に公開した産業・統計の練習問題(5択×産業5問統計5問の合計10問)ですが、多くの方に回答頂いております。

回答者が増えておりますので、7/6の時点で中間解析してみました。主に従事している領域や心理職としての経験年数などプロフィール項目にすべて回答頂いた172人を今回の分析対象としました。

1問1点の配点としてみると、最低点は0点、最高点は8点、平均値は3.8(産業・労働2.2、統計・研究法1.6)、標準偏差は1.0となりました。また、5点以上の方は33%、6点以上の方は16%でした。点数の分布をヒストグラムにしてみると、最頻値である3点を頂上とした山型の分布になっているのが分かります。

次に、現在、主に従事している領域別に平均点を算出しました。「司法・犯罪」、「産業・労働」に従事している方の産業・労働分野の問題での平均点が若干高い傾向にあるようです。「産業・労働」領域の方は日常業務に必要な知識であることや、「司法・犯罪」領域の方も比較的法律に馴染みがあることがその理由かもしれません。

一方で、統計・研究法の問題は全体の平均が5点中1.6点と苦手とされている方が多いことが伺えましたが、「その他」分野の方の平均点が若干高い傾向にありました。「その他」の領域には大学等の教育機関の研究職の方が含まれることから、普段論文を書く際や、学生を指導する際に研究法や統計の知識を活用していることがその原因かもしれません。

次に、心理職としての有給での経験年数別に平均点をみてみました。3年以上10年未満を除くと、経験年数が長い方の平均点数が高い傾向にありました。少なくとも大学あるいは大学院から出て間もないから記憶が残っていて有利ということはなさそうです。

今回172人の回答者中、臨床心理士保有者は115人で約68%となっています。臨床心理士資格の保有の有無と平均点との関連を見てみましたが、現時点ではあまり関連がなさそうです。公認心理師試験に向けて保有資格に関係なく試験対策をされている方が多いことが背景にあるのかもしれません。

今回の結果は、統計解析を行う前の単純集計結果なので、はっきりした結論は出せませんが、公認心理師試験対策にあたっては以下のような戦略が考えられるのではないでしょうか?

  • 現在産業・労働分野に従事していたり、これまでに従事していた経験のある人は、産業・労働分野では有利と言えるので知識の取りこぼしをなくす。逆に、保健医療、福祉、教育などこれまで縁のなかった分野の知識のインプットに時間をかける。
  • これまで産業・労働分野に縁のなかった人は、試験までの残りの時間で労働安全衛生法やハラスメント対策、組織心理学など出題が予想される産業・労働分野の基本的な知識のインプットに時間をかける。
  • 統計・研究法については、基本的な問題で正答または2択程度までに選択肢を絞れる程度の知識を身に着ける。特に研究法については知識があれば解ける問題の出題が予想されるため、基礎的な知識をインプットする。

次回の解析結果では問題の回答傾向を踏まえて、残り2か月間で産業・統計分野で注力すべき領域について考察予定です。

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