2021年度日本産業衛生学会に参加して

2021年5月18日から21日に日本産業衛生学会が開催されました。日本産業衛生学会は、産業医、保健師、研究者が所属する産業保健に関する学会では日本最大規模の学会です。

日本産業衛生学会においては、大学等の研究者以外にも企業の産業医や保健師、人事部門による発表や講演が行われるため企業の健康増進に関する取り組みのトレンドを知ることが出来ます。弊社からは代表取締役の宮中大介が座長と発表者として参加しましたので、以下に発表や講演から感じ取れた潮流をいくつか紹介したいと思います。

発表の大きな潮流としては、昨年度の取り組みが中心となることもあり、やはり企業における新型コロナウイルス対応が中心となりました。各企業の感染対策の取組やテレワーク下での産業保健活動の取組等が多く発表されていました。

テレワーク対応については、それまで紙ベースで行なった人事・健康管理業務をデジタル化する機会になったということが挙げられていました。一方で、それまで会社で従業員との書面のやり取りで済んでいた資料を従業員の自宅に郵送するなど新たな手間が発生しているという声も上がっていました。

大企業の人事部門による講演では、テレワークにより新入社員の横のつながりを形成するのは難しいという声も上がっていました。対応としてはオンライン上で先輩社員と新入社員の小グループ単位でつながりを作れるようにする、感染が収まった時期に対面での少人数で時間を限定した研修を行って新入社員同士のチームビルディングを行ったという事例が挙げられていました。

また企業によっては、パルスサーベイのように頻度の高い調査を行って従業員のメンタルの状況を把握している企業やこれから行おうとしているという報告がありました。

産業医や保健師からの発表には、テレワーク頻度とさまざまな要因、特に BMI や健康診断の指標の変化の関連を検討した研究が目立ちました 。テレワークによる身体運動活動の減少が産業医や保健師に懸念されていたことがその背景にあると考えられます。

その他AIの予防医学への活用や遠隔産業保健の課題など今後のトレンドを占う発表や講演もありました。

以 上

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