HR EXPO2022から見る最新HR関連サービスのトレンド

はじめに

人事労務・教育・採用分野の展示会の1つであるHR EXPO2022(5/11~5/13開催)に参加しましたので、同イベントの展示から見えてきた最近のHRトレンドを概観したいと思います。

HR EXPO2022:https://www.office-expo.jp/ja-jp/about/hr.html

HR系統合プラットフォームが主流

勤怠データ、人事評価、保有資格、経験した部署などのデータを統合的に管理するプラットフォームが数多く出展されていました。統合したデータをもとに、社員同士のコミュニケーションの状態を可視化するツールや、社員の離職危険度を出力するツールも多く見られました。また、プラットフォームに付随してエンゲージメントサーベイやストレスチェックが搭載されているものも多くありました。このように、最近のHR系サービスの1つの流れとして、社内に点在している人事関連のデータを1つのプラットフォームに統合し、データを組み合わせて、人事施策に有用な示唆を得るといったトレンドがあるように感じます。

健康関連プラットフォームも増加

健康経営関連のプラットフォームもコロナ禍以前に比べて増加した印象を受けました。健康経営関連プラットフォームの多くは、健康診断、ストレスチェック、休職関連といった産業医や保健師、人事の健康管理担当者が管理するデータを統合して、自社の健康経営のための役立てることを目的としています。健康経営優良法人や健康経営銘柄といった認証制度において、自社の健康経営の取り組みのKPIとして申請時に健康関連情報を報告することが求められているため、健康関連情報を加工、集計しやすくするようなプラットフォームに対するニーズは継続すると考えられます。

組織サーベイは実績や事例紹介が中心

従来から展開されているエンゲージメントサーベイやモチベーションサーベイといった組織サーベイ単体で販売されているものについては、導入した顧客企業での事例紹介が多く見られました。組織サーベイ自体は多くの企業に導入されており認知度も一定上確保されているため、具体的な活用方法や、導入効果を訴求するフェーズに移っているものと思われます。

まとめ

総じてコロナ禍以降のトレンドが継続している印象を受けました。HR系統合プラットフォーム、組織サーベイのいずれも複数企業のサービスが同じエリアに出展されていましたが、似通った機能、同様の価格帯のサービスが多く出展されており、レッドオーシャン化している印象も受けました。これらのサービスは、最新のサービスを採用することに意欲的かつ予算を有する企業の多くで既に導入されている可能性があり、ベンダー側としてシェアを向上させるには技術革新やこれまでリーチできていない企業群(中堅以下企業、地方拠点の企業等)にアプローチする必要があるように思います。

以 上

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