4月から施行!カスタマーハラスメント対策条例と実践的対応策

<執筆者紹介>

宮中 大介。はたらく人の健康づくりの研究者、株式会社ベターオプションズ代表取締役。行動科学とデータサイエンスを活用した人事・健康経営コンサルティング、メンタルヘルス関連サービスの開発支援に従事。大学にてワーク・エンゲイジメント、ウェルビーイングに関する研究教育にも携わっている。MPH(公衆衛生学修士)、慶應義塾大学総合政策学部特任助教、日本カスタマ―ハラスメント対応協会顧問、東京大学大学院医学系研究科(公共健康医学専攻)修了。

4月から施行!カスタマーハラスメント対策条例と実践的対応策

2024年4月より、東京都、北海道、群馬県でカスタマーハラスメント(カスハラ)対策条例が施行されます。これに伴い、東京都では業界共通のマニュアルが公開されており、スライド資料に加え、Wordファイルのマニュアル雛形も提供されています。

東京都のカスタマーハラスメント対策マニュアル

マニュアルの詳細はこちらから確認できます: 東京都のカスハラ対策マニュアル

また、カスタマーハラスメント対策の必要性が高まる中で、各業界向けのマニュアルやガイドラインも次々と公表されています。

業界別のカスタマーハラスメント対策マニュアル

以下の業界では、すでに対策マニュアルやガイドラインが公開されています。

今後もさまざまな業界から、業界ごとの実態に即したマニュアルやガイドラインが公表されることが予想されます。

自社でのカスタマーハラスメント対策マニュアルの作成

すでに公開されている業界別マニュアルやガイドラインを参考にし、自社の特性に合わせて修正すれば、自社向けのマニュアルやガイドラインを作成することはそれほど難しくありません。

しかし、単にマニュアルを用意するだけでは、従業員が実際に対応できるようになるとは限りません。実際の現場で機能させるためには、以下のような対応が求められます。

現場への落とし込みのためのポイント

  1. 要点をまとめた「手引き」や「ポイント集」の作成・配布
    • マニュアルの内容を簡潔にまとめ、すぐに確認できる資料を作成する。
  2. ロールプレイを取り入れた研修やワークショップの実施
    • 実際のカスハラ対応をシミュレーションし、適切な対応方法を身につける。
  3. 朝礼やミーティングでのポイント説明
    • 現場リーダーが少しずつ要点を共有し、日々の業務の中で意識付けを行う。
  4. 入社時オリエンテーションへの組み込み
    • 研修やワークショップ、Eラーニングを活用する。ただし、入社直後は実践経験がないため、基本的な考え方の説明にとどめる。
  5. 現場配属後の追加研修の実施
    • 一定期間現場を経験した後に、改めて研修やEラーニングを実施すると効果が高まる。

まとめ

カスタマーハラスメント対策は、単にマニュアルを作成するだけでは不十分です。実際に現場で対応できるようにするためには、手引きの作成、研修の実施、定期的な周知などの工夫が不可欠です。これから自社でカスハラ対策を進める際には、すでに公表されている業界別マニュアルを参考にしながら、実践的な取り組みを強化していきましょう。

以 上

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